私がアクアチムを赤みのあるニキビに使わない理由とは?

化膿した赤みのあるニキビ。皮膚科に行くとアクアチムクリームなどの抗生物質のお薬が出されることがあります。アクアチムはニキビの赤みに効くのか?副作用はどうなのか?気になりますよね。ちなみに私はニキビにアクアチムを使いません。アクアチムとニキビ治療について解説します。

アクアチムとは?

ニューキノロン系の抗生剤の塗り薬です。細菌DNA転写を抑制することで細菌を殺す作用があります。

アクネ菌や黄色ブドウ球菌属に対して効果があります。

アクアチムの形状

アクアチムは3種類の形状があります。

クリーム、ローション、軟膏です。

ニキビの赤みだけに塗ると考えるとクリームや軟膏が塗りやすいでしょう。

アクアチムの適応は?

ニキビ

化膿性炎症を伴うニキビに適応があります。白ニキビや黒ニキビではなく、赤みがあり膿を持った炎症が起きているニキビに効果が期待できます。

抗生物質なので細菌を殺菌することで効果を発揮します。化膿しているというのは細菌に対する体の免疫反応です。つまり、細菌を退治できれば、早く赤みのある炎症性のニキビを落ち着かせることができます。

アクアチムはニキビの予防にはなりません。あくまでできている化膿したニキビに効果があります。

その他、様々な表在性皮膚感染症、深在性皮膚科感染症に適応があります。

アクアチムの塗り方は?

1日2回、洗顔後に適量を患部に塗布します。用法用量は守るようにしましょう。

使い忘れた場合は、次の塗布のタイミングで1回分だけ塗るようにしましょう。

アクアチムの副作用は?

掻痒感、刺激感、発赤、潮紅、丘疹、顔面の熱感、接触皮膚炎、皮膚乾燥、ほてり感

(治療薬UP TO DATEより引用)

抗生物質を使う際に、必ず気にすべきことは「耐性菌」の問題です。抗生物質を使い続けると、菌のほうが進化していき抗生物質に対して強くなっていきます。つまり今までは抗生物質が効いていたはずの菌が「耐性」を獲得して抗生物質が効きにくくなってしまいます。私は医療現場で様々な耐性菌の治療をしてきました。様々な抗生物質に耐性を示している菌による感染症の治療は大変です…。抗生物質が効かない=命の危険がありますからね。

よって安易な抗生剤の使用は控えるべきです。内服薬に比べ、外用薬の副作用は少ないですが、それでもやはり耐性菌を考慮するべきでしょう。

もう一つ、抗生物質を使う際の問題点として「フローラを乱す」という点を挙げたいと思います。フローラとは人間の肌や腸の細菌叢のことです。人間の肌や腸には常在菌が住み着いています。これらの細菌と人間は共生しており、これらの細菌叢が人間の健康に対して様々な影響を及ぼしています。肌においてはこのフローラがバリア機能を果たしています。

アクアチムなどの抗生物質は残念ながら標的の細菌だけではなく、この常在菌たちも無差別に殺してしまいます。その結果フローラは乱れ肌荒れにつながってしまいます。アクアチムをやめればすぐに細菌叢が元に戻るわけではなく、時間を要します。

アクアチムの長期の使用は避け2週間程度で効果がなければ使うのをやめた方がいいです。

私がアクアチムをニキビに使わない理由とは?

因みに私自身はニキビができたとしてもアクアチムやダラシンゲルなどの抗生物質の外用薬は使いません。抗生物質は塗っている期間は効果があったとしても、やめると再発してしまいます。その場しのぎの治療法でしかなく、抗生物質は根本的なニキビの解決にはならないのです。内服の抗生物質はもってのほかです。

耐性菌ができると、ニキビの性状が悪い方向に変化することすらあり得ます。そうなってしまったら、ニキビはさらに難治化してしまいます。

また上述したように肌のフローラを乱してしまうことも大きな問題です。結局はニキビをできにくくするには肌を健康に強くする必要があります。フローラを乱してしまうことは肌のバリア機能を弱めてしまうということです。これでは肌はどんどん弱くなっていってしまいます。ニキビの治療をすることで肌が弱く敏感になり、結果的によりニキビができやすくなる…という悪循環に陥ってしまう可能性が大いにあります。

アクアチム以外のニキビの赤みに処方される抗生剤は?

アクアチム以外でもダラシンゲルやゲンタシン軟膏などが化膿したニキビに対して処方されます。これらの抗生剤は、結局アクアチムと同様に耐性菌やフローラを乱してしまいます。そのほか、ニキビがあまりに重症だと内服の抗生物質が処方されることがあります。

私は基本的に繰り返すニキビに対して抗生物質は不要だと考えています。抗生物質は短期的にしか飲まないのだから、必ずニキビは再発します。もっと根本的なアプローチをするべきでしょう。

菌を殺す作用があるのは抗生物質だけではない

赤みのある炎症性のニキビに対して、殺菌作用があるのは抗生物質だけではありません。菌を殺すことでニキビをよくするアプローチはほかにもあるのでご紹介します。

例えばニキビのお薬として有名なベピオゲル。過酸化ベンゾイルが主成分です。これはピーリング作用と殺菌作用がある外用薬です。フリーラジカルが出ることで殺菌します。このお薬の良い点は殺菌作用がありつつもアクアチムのような耐性菌ができにくいことです。ただし副作用も多く出ます。皮膚の赤みやヒリヒリ感、剥離などが高頻度に発生します。

塗り薬以外でもアクネ菌に対して殺菌作用がある治療法があります。それはPDTです。PDTは光を照射することで皮脂腺を破壊する作用と同時にアクネ菌を殺菌する作用があります。これの問題点は自由診療のため値段が高いことと、ダウンタームが激しくかつ長いことです。私も何度かPDTを受けましたが、あまりにも赤く顔がはれてしまい、しばらく外出もはばかられるほどになってしまうので、受け続けることはできませんでしたが…。

私の最もおすすめの抗菌作用のある物質はビタミンCです。ビタミンCは本当に肌に対して万能のビタミンといってもいいくらいです!赤みのある化膿したニキビの治療と予防にはビタミンCが不可欠です。ビタミンCは殺菌作用だけではなく、抗ウイルス作用もあります。耐性菌の問題もありません。ビタミンCは様々な感染症に対する効果が報告されています。風邪やインフルエンザなどもビタミンCにより治りが早いというデータもあります。ニキビも細菌感染症です。ビタミンCの抗菌効果を期待しない手はないでしょう。副作用がない、そのほか様々な効果が期待できるビタミンC。私はサプリメントで毎日欠かさず飲んでいます。食事だけでビタミンCを十分摂取するのは不可能ですから…。レモンを毎日40個食べることができれば別ですが。内服だけではなくビタミンCの美容液も使用しています。

化膿しているニキビには根本的な体質改善を!

過去記事でもたびたび書いてきましたが、化膿するニキビを繰り返している人は根本的に内側から体質改善をしてニキビを予防することが大切です。人間は食べているもので作られています。肌も食べたもので作られます。どうな栄養を摂るか、は最重要といってもいいくらいです。こちらの記事を参考にどうぞ→ニキビの赤みが消えない!原因と治療は?

まとめ

アクアチムは抗生物質の塗り薬です。アクネ菌に作用してニキビの赤みを改善する作用があります。抗生物質の塗り薬は飲み薬に比べると副作用は少なめですが、長期の連用はお勧めできません。耐性菌やフローラを乱してしまうデメリットがあります。化膿しているニキビを治すには根本的に体質改善することがおすすめです。

こちらの記事もおすすめです→大人ニキビに効く薬は?ニキビケア・治し方!

ABOUTこの記事をかいた人

アラサー女医。 勤務医をしながら子育てをしている。 夫・子供と3人暮らし。 妊娠糖尿病を機に断糖肉食を自ら実践中。 診療にも栄養療法を取り入れている。 チャレンジ精神旺盛で常に何かに挑戦している。 趣味は読書・投資・旅行。子供の教育を兼ねて数年後の海外移住を計画中♪