妊娠糖尿病の原因は今までの食生活が関係する?

妊娠糖尿病になると「どうして私が?」「食生活がいけなかったの?」など疑問がわきますよね。世の中では妊娠糖尿病の原因は食生活が悪かったとか、運動不足がいけなかったとかまるで「妊婦さんの不摂生のせい」かのような言われ方をすることが多々あります。妊娠糖尿病の原因、おすすめの食生活について書きました!

私は妊娠糖尿病と診断されて即検査入院となった

妊娠8カ月の時に私は妊娠糖尿病と診断され、総合病院の糖尿病内科へ紹介となり、3泊4日の検査入院となりました。

入院中には血糖値の測定や負荷試験以外にも腎機能検査や眼科の検査、糖尿病のレクチャー、栄養指導などを受けスケジュールは結構詰まっていましたね。

入院時での問診では「運動習慣はありましたか?」「間食は食べていましたか?」などなど2型糖尿病で聞かれるようなことを質問されました。

妊婦だからそんなに運動するべきではないし、私は大した間食もしていませんでした。そのように答えると、「そうですか。」と若い糖尿病の医師は不思議そうにしていましたが。

糖尿病専門医でも妊娠糖尿病と2型糖尿病をごっちゃにしているんですかね…。そうでなければそのような質問はでないですよね。

妊娠糖尿病と2型糖尿病は同じではありません。それなのに、妊娠糖尿病になると「運動不足だった」とか「カロリー摂りすぎだ」とか言われるのは、腑に落ちません。

病院の食事指導では「悪化する」?栄養学の常識は間違っている。

妊娠糖尿病になると病院で「カロリー制限食」と「分食」の食事指導を受けると思います。分食は、食事を5-6回に分けて摂ること。この分食が進められる理屈は、一回の食事で急な血糖値の上昇を避けるためのようです。

妊娠糖尿病の食生活。6分食とは?

1日の3回の食事を半分にして6回に分けるという方法です。これは焼け石に水というか、すごくおかしな話だともいます。そもそも1日に5,6回に食事を分けて摂らなくてはいけないなど、そのような食生活は負担が重すぎます…。私はぎりぎりまで仕事をしていたので、その中で5分食や6分食をするのは正直無理でした。

例えば6分食だと

7時 10時 12時 15時 18時 21時

以上のようなタイミングで食事をとります。

例えば私なら10時に外来診察中に食事を摂るとか、無理でした。

この食生活は実践するうえでも現実的ではないのです。効果があればまだいいのですがあまり意味がありません。

カロリー制限の危険性

今、日本の妊娠糖尿病に対する食生活指導の中身は「カロリー制限」がベースです。

カロリー制限はヘルシーの代名詞のようになっていますよね。私も1600kcalに制限するように指導されました。しかし、これで栄養は足りるのでしょうか?

妊娠中には胎児の分も十分に栄養を摂らなくてはいけません。それは誰でもわかることです。厚生労働省は妊娠30週以降の妊娠後期には2750kcalの栄養を摂ること推奨しています。

1600kcalでは厚生労働省の推奨からは1000kcal以上かけ離れています。これでは胎児にとって十分な栄養は補給できないのは明白ですよね。

しかも、1600kcalの中身は「炭水化物が60%」と決まっています。これは相当な糖質負荷になります。

カロリー制限による食生活というのは、このように栄養は不足する一方で糖質は過剰という最悪の食事方法なのです。この危険な食事方法が常識として平気でまかり通っているのが現状なのです。とても悲しい現実です。

妊娠中はおなかがすくので、とてもこのカロリー制限には耐えられないのです。我慢できずたくさん食べてしまい高血糖の原因になる…。これは本能なので妊婦さんを責められません。

高血糖には胎児にとって様々な害があります。

本来目指すべきは「高血糖にならず栄養を満たす食事」です。

妊娠糖尿病の原因は?

妊娠中の糖代謝異常(血糖値の異常)は3つに分けられます。

  1. 妊娠糖尿病
  2. 妊娠時に診断された明らかな糖尿病
  3. 糖尿病合併妊娠

です。

  1. →妊娠中に初めて発見、または発症した、糖尿病にはいたっていない糖代謝異常
  2. →検査結果が妊娠糖尿病の基準値よりも高く、明らかな糖尿病と診断された場合。
  3. →妊娠前にすでに診断されている糖尿病or検診で尿糖陽性を指摘されたことがあり、確実な糖尿病性網膜症が存在する場合のどちらか。

高血糖といっても妊娠糖尿病とは限らないわけですね。

今日は妊娠糖尿病の原因にしぼってお話します。

妊娠糖尿病は普通の糖尿病とは大きく異なる点があります。

大きな違いは「インスリンが分泌しているのに血糖値が上がる」のです。

インスリンというホルモンによって血糖値は下がります。1型糖尿病だとインスリンがほとんど分泌されません。2型糖尿病だとインスリン分泌少ないか、インスリンが分泌されても効きが悪い状態です。

妊娠糖尿病ではインスリンはものすごく分泌されるのに血糖値が下がらないのです。

それにもかかわらず、今の妊娠糖尿病治療はインスリンを打つことで血糖値を下げる治療をします。しかし、インスリンが効きにくくなっているのが妊娠糖尿病ですから、効き目が少なく、どんどんインスリン注射量が増えていくのです。そしてインスリンは「肥満ホルモン」ともいわれているため、インスリン治療をされた妊婦はどんどん太っていくのです。

そして太るとまるで妊婦が悪いかのように主治医に指導されます。インスリンのせいなのに、です。

妊娠糖尿病に対し糖質制限を取り入れた治療を積極的に行っている現役産婦人科医の宗田哲男先生は著書「ケトン体が人類を救う」の中で、妊娠糖尿病の原因について以下のように述べています。

どの学会の定義でも、じつは「なぜ妊婦は妊娠糖尿病になるのか」の原因はわかっていないのです!私はこの原因として、次のような仮説を考えます。

妊娠糖尿病は、妊娠母体が「糖質を拒否」している病態である。

同時に「タンパク質と脂肪を要求」している。

これに気付かずに、妊婦が糖質方の食生活を送るために、病気が発症してしまう。

だからこそ、糖質を制限して脂肪とタンパク質を増やしてあげれば、妊娠糖尿病は直ちに治ってしまうのではないでしょうか。

私もこの考えに賛同しています。妊娠糖尿病は基準が厳しくなったことから妊婦の12%が診断されるといわれていますが、これはとても多いです。12%もの妊婦がかかる病気。これは病気というよりは生理的反応と考えるのが妥当な気さえしてしまいます。

マッチポンプ?妊娠糖尿病治療の不思議

というわけで、今の妊娠糖尿病治療の現状は「カロリー制限+分食」と「インスリン」です。

カロリー制限食は言い換えれば「高糖質・低栄養食」です。

血糖値を上げるのは糖質だけですから、この高糖質の食生活により血糖値は上がります。

食事を血糖値で上げておきながら効きの悪いインスリンを注射する。

これはまるでヒーターをつけて温度を上げながら、効きの悪いクーラーの電力を最大限に上げ室温を下げようとするような治療です。

血糖値を上げておいてインスリンで下げようとする。マッチポンプ式の治療です。

単純明快!食生活をかえて妊娠糖尿病をよくする方法とは?

おすすめの食生活は「血糖値を上げる糖質を制限して、たんぱく質と脂質でカロリーをしっかり摂取」する食生活です。

糖質制限、MEC食などがおすすめです。

これはロジックとしても単純明快です。なおかつ私自身もこの食生活で妊娠糖尿病を乗り切りました。インスリンも不要でした。

おそらく多くの糖尿病内科の医師は「糖質制限は危険」と言ってくることでしょう。せっかく糖質制限やMEC食に取り組もうとしている妊婦さんが主治医の言うとおりにして血糖値を悪化させインスリン導入になってしまうという現状は憂慮すべきものだと思います。

まとめ

妊娠糖尿病はその他の糖尿病と違い「インスリンが分泌されているのに欠統治が下がらない」病態です。その原因は実はわかっていません。妊娠糖尿病では「カロリー制限+分食」の食生活を指導されます。しかしこの食生活では血糖値は上昇してしまいます。私が実践したのは糖質制限やMEC食といわれる高たんぱく質・高脂質・低糖質の食事です。これを推進している産婦人科医もいます。この食生活に変えれば妊娠糖尿病は普通の妊婦と変わりません。

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ABOUTこの記事をかいた人

アラサー女医。 勤務医をしながら子育てをしている。 夫・子供と3人暮らし。 妊娠糖尿病を機に断糖肉食を自ら実践中。 診療にも栄養療法を取り入れている。 チャレンジ精神旺盛で常に何かに挑戦している。 趣味は読書・投資・旅行。子供の教育を兼ねて数年後の海外移住を計画中♪