危険?!MEC食でコレステロールが上昇した件。

MEC食はコレステロールが上がるから危険、という意見があるようです。コレステロールをたくさん含むMEC食は危険という意見も。MEC食を続けていいのか、心配になりますよね。私もMEC食でコレステロールが基準値より高くなり、その時は不安になりました。今日はMEC食とコレステロールについて解説します。

私もMEC食でコレステロールが上昇しました

実はMEC食を始める前まで、私の総コレステロール値は基準値よりやや低めでした。当時、私はそのことをまったく気にしていませんでした。むしろ低めでいいじゃん、と思っていました。本当は低コレステロールのほうが危険なんですけどね。医者なんてそんなもんです。私は内科医でもありませんし。はい。

ところがMEC食をはじめてしばらくすると総コレステロールが基準値より上昇していたのです。あれれ、と思いMEC食の原著を読み直したりコレステロールについて調べたりしました。その結果、実はコレステロールは基準値より少し高めのほうが長生きという結果が出ているのがわかりました。私のコレステロール値は基準値よりは高めですが、「理想値」になっていたということです。

実はコレステロールは高めのほうが長生き、低い方が死亡率が高く危険です。そもそもコレステロールは基準値の範囲の設定が低すぎるので、適正値でも「高すぎる」という結果になってしまうのです。

しかしこれは不思議な話ですが医学部では教わらないのです。だからこれを知らない医者は多いんですよ。

以前の同僚の内科の先生は、少しでもコレステロールが高い患者は「卵禁止!」にしていました…。卵を食べてもコレステロールは上がらないのですが、いまだに古い常識が医者の間でもまかり通っているのです。困ったものですね。

低コレステロールは危険!

コレステロールは高めのほうが長生きで、低い方が危険とお伝えしました。

総コレステロールが180㎎/dlを下回る場合には、死亡率が上昇するという事実は認識すべきです。

一般的に用いられている総コレステロールの上限は220㎎/dlです。これ以上だと「高脂血症」になります。

ところが男女ともに最も死亡率が低いのが総コレステロール220~239㎎/dlです。さらにコレステロールがそれ以上高くても死亡率は大きく変わりません。

つまりコレステロールが極端に高い場合(300以上など)や家族性高脂血症の患者以外はコレステロールが高めでもさほど気にする必要はないのです。低い方が危険なのです。

低コレステロールにより死亡率が上昇するだけではなく、悪性腫瘍、肝臓疾患、血液疾患などの病態と深く関連することが知られています。うつや自殺、攻撃性、不安などの精神症状との関連の危険性も指摘されています。

コレステロールの「基準値」の謎

では何故コレステロール値の基準値はこのように「低め」に設定されているのでしょうか。

そもそも検査データの「基準値」は「正常値」もしくは「理想地」とは違うことをご存知でしょうか。このことは多くの医師も勘違いしています。

実は検査会社によってこの「基準値」は異なってくるのです。各々の検査会社が統計処理によって「基準値」を設定しており、項目によってはかなりばらつきがあります。

ただし、コレステロールの値だけはどこの検査会社も同じ。

総コレステロールの上限値220mg/dlはある学会が決めた上限値を臨床検査各社が採用しているものです。

ところがこの上限値は臨床の現場ではあまりにも低く過ぎるのです。

コレステロールは低い方が危険にも関わらずこの基準値を参考にコレステロールを下げたらどうなるでしょう。

さらにコレステロールを下げるために使われるスタチンという薬は副作用が著しく高く危険であることで有名です。

高い方が健康なコレステロールをわざわざ危険な副作用のある薬を使って下げる…。矛盾を感じますね。

なんだか糖質をたくさん食べて血糖値を上げて薬で下げることと同じような矛盾を感じますね。

「悪玉ではない」!実は超重要なコレステロールの役割

コレステロールは悪いもののようなイメージが定着していますが、人体にとって必要不可欠なものです。それをそもそも「悪玉」「善玉」なんてつけるから誤解を招くのですよ。

コレステロールの最大の役割は細胞膜の材料になること。人間の体は細胞の集合体なわけですから、細胞の構成要素=人体の構成要素です。

細胞は絶えず入れ替わっています。新しい細胞の材料(コレステロールなどの脂質、たんぱく質)がなければ人体は正常を保つことはできませんよね。

体の修復にコレステロールは欠かせません。例えば傷の修復。血管など組織の修復。血管が傷つきそれを修復しようとコレステロールは集まってきます。それにも関わらず、たまたまそこにいたという理由で動脈硬化の原因はコレステロールだ、だから危険とされてきました。これこそ濡れ衣ってやつです。

もう一つ、コレステロールの重要な役割としてホルモンの原料であることがあげられます。

女性ホルモンや男性ホルモン、甲状腺ホルモンや副腎皮質ホルモンはすべてコレステロールから作られます。

十分なコレステロール無くしてホルモンの正常化はないわけです。女性ホルモンだってコレステロールからできます。女性の皆さんは「脂控え目」ではダメで、脂質をしっかりと食べるべきです。

その他、コレステロールは脳・神経の材料でもあります。

コレステロールが危険、などというのはおかしな話だということがご理解いただけたでしょうか。

なぜMEC食でコレステロールが上がることがあるのか?

MEC食では基本的にHDLコレステロールを上げ、LDLコレステロールを下げる働きがあり、コレステロールが適正化することが多いようです。(渡辺先生の書籍より)

MEC食はコレステロールを豊富に含んでいますが、コレステロールをたくさん食べることで、コレステロールの吸収量を調整する役割があります。脂をもって脂を制す、的な感じ。

コレステロールは肝臓で作られますが、これまで脂質不足だった場合は肝臓がフル稼働でリサイクルなどしつつも頑張ってコレステロールを製造していたはずです。そこに材料がたくさん送られてきたら…?コレステロールは一気に製造されますね。これがMEC食によりコレステロールが上がる原理だと推測します。

しばらくすると、いい感じのところでコレステロール値が落ち着くことが多いようです。

危険「超悪玉」?!コレステロールが見つかったかも

LDLコレステロール=悪玉は濡れ衣!という話をしてきましたが、実はLDLコレステロールの中で最近「超危険かも?!」と疑われているものがあります。

sdLDLコレステロールです。

この危険性まだよくわかっていません。このコレステロールは一般的な検査で評価できません。

総コレステロールが低くてもsdLDLコレステロールが高いと動脈硬化が進むという説もあります。

コレステロールが高くて不安!という方。結局問題は動脈硬化なので、心配な場合は一度動脈硬化の検査を受けてみると安心かもしれませんね。

まとめ

コレステロールは体にとって必要不可欠な存在です。細胞膜やホルモンの原料となります。コレステロールは高いことよりも低いことの方が危険です(例外あり)。コレステロールが高い方が長生きするというデータがあります。MEC食ではコレステロール値が適正化することが多いですが、高値を示すこともあります。コレステロールは高すぎなければ問題にはならないし、MEC食を続けていると自然と適正化してくることが多いですが、心配であれば動脈硬化の検査を受けるのも手です。

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アラサー女医。 勤務医をしながら子育てをしている。 夫・子供と3人暮らし。 妊娠糖尿病を機に断糖肉食を自ら実践中。 診療にも栄養療法を取り入れている。 チャレンジ精神旺盛で常に何かに挑戦している。 趣味は読書・投資・旅行。子供の教育を兼ねて数年後の海外移住を計画中♪