「産後うつ病」の意外と知られていない原因と治療。それは「鉄欠乏」。

産後うつはとても多く誰にでもかかる可能性のある病気です。

周産期にうつ状態になる女性は約50%。産後うつ病は1割前後。

とても多いですね。

でも、実は多くの人が「精神的な病気」と考えていますが、実は「鉄欠乏性貧血」で起こることがしばしばあるのです。

もしくは「鉄欠乏性貧血」を改善してあげると100%ではなくても、かなり「うつ」が改善し、ほとんど抗うつ薬が必要なくなることがあります。

しかし、残念なことにほとんどの医者は貧血を軽視しています。

現実には貧血により「うつ症状」が起きていると思いつく医者も少ないです。

特に精神科医は貧血など考えもしないのがほとんどです。

よって、「産後うつ」だからと言って「貧血」の知識なしに精神科や心療内科を受診すると、なんの検査もせず「うつ」お薬が出されるということもあり得ます。

悲しい現実です。

 

産後の女性のほとんどは「貧血」!

産後の女性は貧血になりやすい話は聞いたことがあると思います。

理由としては妊娠中の貧血を持ち越してしまうこと、出産時の出血から回復しないこと、授乳のために鉄が乳児に移行してしまうことなどが挙げられます。

貧血の症状で思い浮かぶのは、息切れ・倦怠感・立ちくらみでしょうか。

しかしそれだけではないのです。貧血になると、脳に対して酸素供給不足となり、様々な精神症状を引き起こします。

たかが貧血、ではなく深刻な問題なのです。

 

鉄欠乏性貧血により起こる症状

イライラ、集中力低下、神経過敏、立ちくらみ、めまい、耳鳴り、偏頭痛、冷え性、朝なかなか起きられない、肌荒れ、喉のつまり

 

など。

これらを訴えて受診すると、「産後うつ」と言われてしまうことがよくあります。

 

実はほとんどの女性が「隠れ貧血」=「鉄不足」

 

産後ではなくても実はほとんどの女性が「隠れ貧血」です。

「隠れ貧血」とは血液検査では貧血(Hbが低い)に引っかからないが、貯蔵鉄である「フェリチン」が不足していることを指します。

「フェリチン」が30以下なら積極的な治療が望まれます。アメリカでは100以下が治療対象となります。

「隠れ貧血」たいしたことない、と思わないでください。

「貧血」と同じような症状を示すことがしばしばあるのです。

もし上に書いたような症状があるなら一度、主治医に相談し「フェリチン」を測ってもらうといいでしょう。

鉄欠乏性貧血なら食事の改善、そして鉄剤の補充を。

「産後うつ」として抗うつ薬で治療される前に、「貧血」がないか「フェリチン」が低い「隠れ貧血」ではないか、よくチェックしてもらいましょう。

ほとんどの女性はそもそも貧血です、食事は考えたほうがいいです。

 

おすすめの食事は「動物性たんぱく質」である肉・卵・チーズ

ここで言いたいのは「鉄分だけ取ればいいわけではない」ということ。

血液を作るのに「鉄」と同時に「たんぱく質」が欠かせないからです。

日本人女性は圧倒的に「たんぱく質不足」です。

たんぱく質を積極的にとってください。

そして鉄剤を補充すれば貧血は改善されやすくなります。

ABOUTこの記事をかいた人

アラサー女医。 勤務医をしながら子育てをしている。 夫・子供と3人暮らし。 妊娠糖尿病を機に断糖肉食を自ら実践中。 診療にも栄養療法を取り入れている。 チャレンジ精神旺盛で常に何かに挑戦している。 趣味は読書・投資・旅行。子供の教育を兼ねて数年後の海外移住を計画中♪