オンラインの認知行動療法で慢性不眠が改善した研究

完全に自動化されたオンラインの認知行動療法(CBT)が慢性的な不眠に対して効果的だったという論文がJAMAに掲載されました。

アメリカのバージニア大学の研究グループによるものです。

 

オンラインの認知行動療法は対面式の認知行動療法に比べ低価格で行うことができて、し通院の必要もなく気軽にできるため、より多くの人に実地できる可能性があります。

不眠症の認知行動療法とは?

“慢性的な不眠に陥った患者が、寝室に行くだけで苦痛に感じるような認知のゆがみを正常化し、寝室に行って眠るという本来の目的に沿うように、行動を制御するという治療法(睡眠障害の対応と治療ガイドラインより引用)”

例えば
本来であれば「寝室に入ると寝るもの」と脳は記憶しており、身体もそれに反応して眠くなるわけです。

 

しかし不眠が続くと、「寝室」と「不眠」をセットで脳が記憶してしまい、むしろ「寝室に入ると余計眠れなくなる」という関連付けが行われ、ますます「寝室→不眠」という負のスパイラルに陥ってしまいます。

これを「条件不眠」といいます。

不眠に対する認知行動療法では、例えばこの負のスパイラルを止めるような治療が行われます(刺激統制法)。

 

今回のバージニア大学の研究
・慢性不眠症の大人303人をオンライン認知行動療法グループと、オンラインの一般的な睡眠教育プログラムのグループにランダムに振り分けた。
・プログラムを1年間続けた
結果をまとめると、

・プログラム終了1年後にオンライン認知行動療法グループは56.6%もの人が不眠完治した。

・この数は普通の睡眠プログラムグループに比べ2倍

・オンライン認知行動療法は対面式認知行動療法の成果と同等

 

もしオンラインで認知行動療法が完全自動化でできれば、認知行動療法がとても手軽で身近なものになる可能性があります。

 

やはり対面で認知行動療法を受けるとなるとそれなりの費用もかかりますし、通院の負担があります。

 

かつ認知行動療法を行うカウンセラーの実力のばらつきや相性も出てくるので、オンライン認知行動療法が完全に自動化されているのはメリットだと思います。

そういった意味では対面式のカウンセリングの「脅威」ともいえるかもしれませんが、
オンラインにすることでむしろパイが増えるの可能性があります。
オンラインでうつ病や不安障害に対する認知行動療法も効果があるのか?も気になるところです。

ABOUTこの記事をかいた人

アラサー女医。 勤務医をしながら子育てをしている。 夫・子供と3人暮らし。 妊娠糖尿病を機に断糖肉食を自ら実践中。 診療にも栄養療法を取り入れている。 チャレンジ精神旺盛で常に何かに挑戦している。 趣味は読書・投資・旅行。子供の教育を兼ねて数年後の海外移住を計画中♪